セグロ工法

重金属処理概要

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重金属汚染水の処理方法、固形状重金属被汚染物の処理方法及び重金属除去処理用組成物
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固形状重金属被汚染物の処理方法及びセメント固化物の製造方法

《技術説明》

重金属成分を含有する汚染水を、多硫化カルシウムCaSx(x=5~6)(セグロ™X)及びポリシリカ鉄(PSI)と接触させ、汚染水から重金属成分を除去する重金属汚染水の処理方法です。
また、重金属成分を含有する固形状の重金属被汚染物を水に接触させ、重金属成分を溶出させる水洗工程と、水洗工程後の重金属汚染水を上記の処理方法により、重金属汚染水から重金属成分の除去を行う重金属成分除去する方法です。
さらに、前記水洗工程後の固形状重金属被汚染物に、多硫化カルシウムを添加混合し、残存する重金属成分を不溶化する不溶化処理工程を有する固形状重金属被汚染物の処理方法です。
不溶化した固形状重金属汚染物に、当社が開発した珪藻土系改質剤デイサット(粉体)と、セメントなどの固化剤を併用した粒状固化方法も特許に含まれています。
対象とする重金属は、第2有害物質である鉛・水銀・ヒ素・六価クロム・カドミウム・セレンで、ホウ素とフッ素につきましては、前処理及び後処理工程を付加することになります。

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本汚染水の処理方法では、多硫化カルシウムとポリシリカ鉄との両方を同時に使用することに特徴があります。
多硫化カルシウムとポリシリカ鉄と同時に使用することにより、多硫化カルシウム由来のカルシウムイオンと、ポリシリカ鉄由来の珪酸塩成分が結合した珪酸カルシウムが形成され、重金属を含む成分(イオン性成分含む)を捕集して、比重の高い酸化鉄成分と共に沈降します。
そのため、重金属成分を高濃度から極低濃度まで除去することができます。
多硫化カルシウムと、ポリシリカ鉄の両方を汚染水に添加することによる相乗効果の詳細は、現時点は完全に明らかではありませんが、重金属含有の水中金属の還元作用を増幅させると思われます。

(多硫化カルシウム)セグロ™X

セグロX

多硫化カルシウムは、化学式CaSx(x=5~6)で表される化合物であり、還元性が高いため、溶液中で重金属イオンを還元し、硫化物や水酸化物の形態で沈澱させて無害化する効果を有します。
例えば、6価クロム(Cr6+)は、多硫化カルシウムにより、3価クロム(Cr3+)に還元されるとともに、大部分は水酸化クロムとして沈析して、無害化(不溶化)されます。
水銀、鉛及びカドミウムは、硫化物により硫化金属を形成し無害化(不溶化)されます。
また、ポリシリカ鉄と同時に使用することにより、硫化水素ガスが発生することが少ないため、安全かつ有効に使用することができます。

デイフロック®

デイフロック®は、鉄とシリカを主成分とし、通常(SiO2)n・(Fe2O3)で示される無機高分子です。
ポリシリカ鉄は、水和反応により有害重金属類の水酸化物を生成捕集する効果があります。
ポリシリカ鉄に含有される塩化第2鉄は、多硫化カルシウムに含まれる水酸化カルシウムと硫化物イオンとの反応で、塩化カルシウムと吸着性の高い硫化鉄が生成されます。
また、通常、pH値が7.5以下であると、硫化物が処理中に反応して硫化水素ガスが発生しやすくなり、処理後のpH値が11.0以上になると、沈殿した重金属が再溶出する恐れがありますが、ポリシリカ鉄は、廃水のpHを中性に調整する役割があるので、硫化物添加による硫化水素ガスの発生を抑制し、それにより多硫化カルシウムにより不溶化された有害重金属類の再溶出を抑制することができます。

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デイフロック®による重金属処理

もっとも簡易的な処理方法として、Fe³⁺による共沈処理があります。 ヒ素は難溶性水酸化物を作りませんが、他の金属水酸化物に吸着され共沈します。 Fe3⁺として一般には塩化第二鉄液が使用されます。 ヒ素は、自然界の中ではAs³⁺、As⁵⁺のイオン状態で存在しており、特に湧水や、地下水など無酸素環境下ではAs³⁺比率が高くなっています。 As³⁺はAs⁵⁺に比べ共沈しにくいので、予め次亜塩素酸ソーダなどの酸化剤でAs³⁺をAs⁵⁺に酸化するとより効果的です。

分析試験結果 報告書

分析試験結果 報告書 バッチ試験とカラム通水試験によるフライアッシュ混合土からの六価クロム溶出抑制効果の評価

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